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vol.07

【写真】小宮 一慶さん

「なれる最高の自分になる」ための準備を、
ぜひ大学時代に!

経営コンサルタント/小宮 一慶さん

インタビュー

このようにうかがうと、銀行員としてとても順調だったのに、なぜ別の道を進もうと考えられたのですか。
 銀行でのポジションは、着実に上がっていきました。職場の環境にも不満はなく、のびのび仕事できました。でも自分の中にはいつも「これが自分の目いっぱいなのかな」と思う気持ちがありました。アメリカの大学で一緒に学んだ仲間の場合、優秀な連中は投資銀行(インベストメントバンク)へ行ったり、コンサルティング会社のパートナーになった上で独立していました。その姿を見ていて、小さくても自分の力を十分に出せる場が欲しかったんです。一方、銀行では財務開発部やシステム部、企画室等、中枢で仕事をし、とてもやりがいがありました。海外でのM&A案件も多数手がけました。でも、そのM&Aを終えて帰国する飛行機の中で、偶然となりに座っていたのが国際コンサルタントの方で、私をその人の会社にさそってくれたんです。これが今日、私があるきっかけです。人生での出会い、縁は不思議なものだな、と感じますね。
そして最終的には経営コンサルタントとして独立する道を選ばれたわけですね。
 私は人間には常に自己実現の欲求があり、具体的には「なれる最高の自分になる」ことだと思います。そのためには、必死になって力を発揮しなければならない環境が必要です。今、私は経営者として会社を率いていますが、必死で目いっぱいやらないと食えないわけです。そんな場に自分をもっていけたことはよかったと思います。
では小宮さんから大学生に勧めたい学習を紹介いただけますか。
 一つは経営の本質について学んでおくことです。経営に大切なのは「企業の方向付け」「資源の最適配分」「人を動かす」の3つです。中でも「企業の方向付け」は、会社の進む方向を決め、「やること」と「やらないこと」を決める点で、人生の意思決定と全く同じです。よく経営を〝管理〟と考えている人がいますが、それは間違いです。管理は、決められた方向付けにもとづいていかにパフォーマンスをあげていくかということです。でも大学生の皆さんが、自分はどういう職業につこうかと「人生の方向」を決めるのは、「企業の方向付け」を決めるのと同じなんです。だから経営の学習は大いに役立ちますし、それをきっかけに社会全体について学び続けるきっかけにしてほしいですね。さらにもう一つ、会計の学習をしておいてください。財務諸表の基本でいいので、内容を見られるようにしておくことを薦めます。
最後に経営コンサルタントとして、大学生の方に「自分にふさわしい会社選びのコツ」をお伝えください。
 ポイントは3つあります。まず「自分の好きな仕事」ということです。もう一つは「尊敬される会社」を選ぶことです。法律違反を犯さず、経営者が自分の利益だけを追求していないかを世間の評判から判断することです。最後に「お客様志向の会社」であることです。社内の派閥争い等ではなく、お客様の方を向いている会社なら、まず間違いない会社ですね。